患者様へ

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処方箋について

医療機関で診察を受けた後、患者様に発行される処方箋は、薬局で処方薬を受け取るのに無くてはならない大切な書類です。
「処方箋」とは、医師が患者様の病気の治療に必要な薬の種類や量、および服用法の記載された書類です。薬剤師が処方箋の内容が適正であるかを確認した後、その内容に従って調剤します。患者様の薬物治療を行う上で、重要な役割を担う書類なのです。

処方箋の有効期間は4日間

処方箋の有効期間は、発行日を含めて4日間(日曜日や祝日を含む)です。有効期限を過ぎてしまうと調剤薬局では受け付け出来なくなり、医療機関で再発行してもらうことになります。再発行にあたっては健康保険が適用されないため、その費用は全額自己負担になってしまいますので、処方箋を受け取ったら、早めに調剤薬局に持参しましょう。

お薬手帳について

お薬手帳とは

患者様に処方されたお薬の名称、服用方法、回数などを記録しておく手帳です。お薬手帳を見れば、どのような薬をどのくらいの期間にわたって使っているかが、容易にわかります。お薬手帳を医療機関に提示すれば、薬の重複投与や、以前服用した合わない薬を処方されたりするのを防止します。

お薬手帳の使い方

お薬手帳の使い方がわからない場合は、遠慮無く薬剤師にお聞きください。

  • 医療機関や薬局に行った際には、その都度、必ず医師や薬剤師に提示しましょう。
  • 薬局などで市販薬を買った際には、それも記録しておきましょう。
  • 旅行や出張の際も、急な病気に備えて持参すると良いでしょう。

ジェネリック医薬品について

ジェネリック医薬品とは

医療用医薬品には、「先発医薬品」と「ジェネリック医薬品(後発医薬品)」の2種類があります。先発医薬品は、日本で初めて発売された医薬品のことで、発売後の一定期間、当該製薬会社は独占的に販売することができます。一方、ジェネリック医薬品は先発医薬品の特許期間が満了した後に、同一成分で製造・販売される医薬品のことです。先発医薬品と違って開発費が低く抑えられるので、先発医薬品に比べて価格も安くなります。

ジェネリック医薬品の安全性について

ジェネリック医薬品は、薬事法に基づき、様々な厳しい規制・基準を遵守して開発・製造・発売されています。この点は新薬と同様なのです。さらに、「品質再評価」という制度によっても、品質は厳格に管理されています。したがって、ジェネリック医薬品は、国が品質を保証した薬と言えるのです。

先発医薬品と比較した効果と安全性

上記のように、ジェネリック医薬品は先発医薬品と同様に薬事法に基づく厳しい規制・基準のもとに製造されています。また、ジェネリック医薬品は、新薬との同等性を確認する試験(生物学的同等性試験)が行われ、これに適合してはじめて発売が許されます。さらに、ジェネリック医薬品に含まれる成分は、既に先発医薬品として数多くの患者様に使用されており、その有効性や安全性が確認されています。
――こうしたことから、ジェネリック医薬品は先発医薬品とほぼ同じ効果と安全性をもっていると言えるのです。

ジェネリック医薬品に変更すると薬代は必ず安くなりますか

ほとんどのケースで安くなりますが、必ず安くなるとは言い切れません。先発医薬品との価格差が少ない場合ですと、ほとんど変わらなかったりもします。

ジェネリック医薬品のデメリットはありますか

下記のように、ジェネリック医薬品への変更の不適切例がいくつか知られています。

  • 先発医薬品と同一の規格が揃っていない医薬品があります。
  • 医薬品とは添加物が違うことが多く、見た目や味、服用感が異なることがあります。
  • 添加物が変わることにより、稀ながらアレルギーを起こす患者様がいらっしゃいます。
  • 製薬会社からの供給量の関係で、すぐにご購入いただけない製品があります。
  • 有効量と有害量、もしくは無効量との差が小さく、正確な量を投与しなければならない薬の場合ですと、ジェネリック医薬品に変更することで血中濃度が変化してしまい、有効性が得られなかったり、また副作用が起こったりする可能性が生じます。

薬の保管・管理について

正しい薬の保管法

薬を保管する際は、下記のような注意を守りましょう。

  • 直射日光を避けた場所に保管しましょう
  • 高温多湿な場所も避けるようにしましょう
  • 薬の容器を移し替えると誤飲につながるので、絶対に避けましょう
  • 薬と食品は、一緒に保管しないようにしましょう
  • 子どもの手の届かない場所に保管しましょう
  • 飲み残した薬や使用期限の切れた薬は、思い切って処分しましょう

年に一度は薬箱を整理

薬箱にどんな薬が入っているのか、使用期限を過ぎていないかを年に一度は確認してください。使用期限が過ぎている薬があったら、思い切って捨てましょう(処方薬の場合は薬袋に記された日数が使用期限となります)。使用期限内であったとしても、見た目などに変化が見られたら、使用してはいけません。

薬袋や説明書は大切に保管

服用法や使用上の注意などがすぐに確認できるように、外箱や説明書(添付文書)は薬と一緒に保管しておきましょう。また、薬の箱を入れ替えたり、他の容器に入れ替えたりすることは避けましょう。薬の内容や使い方を間違えたり、品質の変化を招いたりする原因になります。

最後に

安心・安全な薬との付き合いをするために、信頼のおける「かかりつけ薬局」を持つようにしましょう。「かかりつけ薬局」なら、薬の処方をしてくれるのはもちろん、適切な服薬指導が受けられますし、薬のことなら何でも親身に相談にのってくれます。
少しでもわからないことや不安なことが出てきたら、遠慮無く薬剤師にご相談ください。